ベッケル、レイはやっぱり偉いと己の試写で気付く。

「谷中暮色」最終試写。宣伝の吉川氏いわく、ここ数年様々な作品の試写をやって来た中でもっとも濃密な面々が勢揃い。大物批評家、文筆家、映画監督等々。試写の最中胃が痛いと嘆いていた。Chris Fujiwara は、elliptical(省略が多い)のが気に入った、某御大は開口一番「いいんだけど、上品すぎる」とのこと。その他、ねこストーカーこと鈴木卓爾さんが来られており、まったく同じ谷中のおばさんを撮っていたと教えてくれる。「あれは朝の光ですね」と、光の角度まで覚えておられるわけだからこれは世界は広いようで狭いというしかなく、撮影の田村さんはあの路地の逆側からおばさんを撮ったんです、と言われると「私は猫ストーカー」を是非とも見なければという思いになる。田村さんが谷中の路地に寝そべってカメラを廻したと聞くだけでぞくぞくしてくるが、そう考えると自作でもそんなぞくぞくしてきた衝動でキャメラを廻した箇所ほど人はいいと言ってくれ、そうではなかった箇所はやはり響かないようだ。映画には編集という魔術があると思いがちだが、撮影者と対象のまったなしの関係はどんな編集でも「演出」できない。だから、ベッケルの人物たちにはいつもドキドキするし、ニコラス・レイの役者には皆ぐっと惹きつけられるのだ、と自作の試写で思い知る。

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